『世界一やさしい問題解決の授業』 渡辺健介著 ダイヤモンド社 2007年発行
です。
この本を購入したきっかけは、先回紹介した『マッキンゼー式世界最強の問題解決テクニック』を読み終えた後、視野を広げるために、同じテーマの別の本を読みたいと思ったからです。
しかし、読み始めて、当初の目的にかなう本ではないことがすぐにわかりました。というのも、著者もマッキンゼー社出身で内容もマッキンゼーで習得したスキルを紹介したものだからです。
ただし、違う点が一つあります。『マッキンゼー式・・・』はビジネスマンをターゲットにした本ですが、この本は中学生くらいの子供を対象にしています。
仕事で問題解決を行っているビジネスマンのスキルを、子供にも分かりやすく伝えようとしています。この本を書いた動機は、著者が社会人になる前にこの方法を知っておきたかった、という思いがあったからです。
内容は
- 1限目 問題解決能力を高めよう
- 2限目 問題の原因を見極め、打ち手を考える
- 3限目 目標を設定し、達成する方法を決める
これらを中学生バンド「キノコLovers」の集客を向上させるにはどうしたらよいか、といった子供に身近な問題を設定して、分りやすくレクチャーしています。
内容はQCの手法に近いものが紹介されていますが、唯一違うのが、「仮説を立てる」ところです。これはマッキンゼーのやり方です。
子供相手ですので、QC手法の「要因系統図」を「分解の木」と言い換えるなどして親しみやすいように書かれています。
問題解決能力は、仕事上だけではなく、人生のあらゆる局面で使うことができるスキルなので、早速息子に読ませたいと思いました。
この本を読んで、ふと思い出した本があります。2010年の大ベストセラー『もしも高校野球のマネージャーがドラッガーの「マネジメント」を読んだら』・・・通称『もしドラ』です。
この本もビジネスマンのスキル「マネジメント」を学生にもわかりやすく紹介した本でした。出版社はどちらもダイヤモンド社です。もしかしたら、この本がヒントとなり『もしドラ』が生まれた?などと勝手な想像をしてしまいました。
著者紹介
渡辺健介 1999年イェール大学卒業。同年マッキンゼー・アンド・カンパニー東京オフィス入社。2005年ハーバード・ビジネススクール卒業。 同年マッキンゼー・アンド・カンパニーニューヨークオフィスへ移籍。同社を退社後、デルタスタジオを設立。神奈川県出身。・・・http://www.statusdesign.net/persons.p... より抜粋
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