『脳が冴える15の習慣』 築山節著 生活人新書 2006年発行
前回紹介した、『能に悪い7つの習慣』 林成之著 幻冬舎新書 2009年発行、とタイトルがよく似ていますが、作者も出版社も違います。
それでは、まず最初に15の習慣を紹介します。
- 習慣1 生活の原点をつくる 脳を活性化させる朝の過ごし方。足・手・口をよく動かそう
- 習慣2 集中力を高める 生活のどこかに「試験を受けている状態」を持とう
- 習慣3 睡眠の意義 夜は情報を蓄える時間。睡眠中の「整理力」を利用しよう
- 習慣4 脳の持続力を高める 家事こそ「脳トレ」。雑用を積極的にこなそう
- 習慣5 問題点解決能力を高める 自分を動かす「ルール」と「行動予定表」をつくろう
- 習慣6 思考の整理 忙しいときほど「机の片付け」を優先させよう
- 習慣7 注意力を高める 意識して目をよく動かそう。耳から情報をとろう
- 習慣8 記憶力を高める 「報告書」「まとめ」「ブログ」を積極的に書こう
- 習慣9 話す力を高める メモや写真などを手がかりにして、長い話を組み立てよう
- 習慣10 表現を豊かにする 「たとえ話」を混ぜながら、相手に身になって話そう
- 習慣11 脳を健康に保つ食事 脳のためにも、適度な運動と「腹八分目」を心がけよう
- 習慣12 脳の健康診断 定期的に画像検査を受け、脳の状態をチェックしよう
- 習慣13 脳の自己管理 「失敗ノート」を書こう。自分の批判者を大切にしよう
- 習慣14 創造力を高める ひらめきは「余計なこと」の中にある。活動をマルチにしよう
- 習慣15 意欲を高める 人を好意的に評価しよう。時にはダメな自分を見せよう
以下、内容を私なりにまとめました。
青字:私が実践したい習慣 赤字:私が行う具体的な取り組み
習慣1 生活の原点をつくる 脳を活性化させる朝の過ごし方。足・手・口をよく動かそう
- 脳の活動リズムを生活のリズムを一致させる
- 脳はなまけもの、能を動かす工夫が必要
- 脳のウォーミングアップとして、思考系の前段階である運動系(足・手・口)を動かすことにより、思考系の脳が働くようになる ⇒ 朝6:00に起床→ストレッチ→コーヒーを作り、飲みながらテレビまたはパソコン→食事→髭剃り、歯磨き、洗顔→水泳用具の準備→トイレ→着替え→持ち物チェック→通勤
- 運動系の脳を働かせると、脳への血流がよくなる
- 「挨拶+一言」で脳を心がける ⇒ 1日、一人以上に「挨拶+一言}」をする
- 手を使う活動を朝の習慣にする
- 時間を制約することにより、能の基本回転数を上げる ⇒ 集中する時間を午前と午後に1回ずつ設定する
- ダラダラ仕事をするより、集中して仕事をする時間を1日何回持てるかが大事
- 人と競い合うことも集中力を高める
レム睡眠:浅い眠り ノンレム睡眠:深い眠り R.E.M=Rapid eye movement=高速眼球運動
- 睡眠中、脳は情報の整理を行っている
- 夜の勉強は中途半端にやる(睡眠中の整理力をいかす)
- 脳が情報の整理をするためには、最低6時間は睡眠が必要
- 寝つきをよくするには、寝る前は癒しの時間としる
- 「入眠儀式」(夕食後、片付け→勉強→入浴→明日の準備→読書→就寝)を毎日繰り返すと、決まった時間に眠くなる ⇒ 入浴→明日の準備→ブログ→就寝
- ふとんに入ったら、足→腰→背中→手の指→腕→型→首と意識して力を抜いていくと寝付きやすい
- 寝る前に、刺激的な映像、激しい運動、激しい議論、指先などの抹消神経の刺激、集中して仕事をするなどのことをしてはいけない
- 朝、アイデアがひらめいたら、メモをとる(朝、脳にいろいろな入力が入ると、忘れやすいため)
- 理想的な1日:
- 朝、脳のウォーミングアップのため、朝食をしっかり食べ、足、手、口を意識して大まかに動かす
- 短時間で集中して取り組む仕事の時間をつくり、面倒な仕事を勢いで片付け
- 脳が疲れて、食事休憩、脳に栄養を与え、疲れをとる
- 食後は、胃に血液が集中するため、再びウォーミングアップ
- 集中して仕事をし、その余力で雑用をすませる
- 前頭葉は脳の司令塔。前頭葉が強いと知識や経験がなくても、行動に移せる、行動力が強い人になれる
- 現代人は生活が便利になり、前頭葉を鍛える機会が減っているが、社会は厳しくなっているため、とてもつらい
- 小さな雑用を毎日少しづつ片付けると、前頭葉は強くなる
- 家事もパターン化すると前頭葉は鍛えられないので、時には、新しいことを取り入れる
- 書類の整理、机、書棚の整理、衣類の整理、初対面の人との対応などの「ルール」をつくり、習慣化するまで、紙に書いて貼っておく
- 自分の行動予定表を、前日の夜か当日の朝に紙に書く
- 一日の終わりに、予定表通りにできたかチェックし、できなかったら、なぜできないか分析する
- 現代は、なんでも指示をしてくれる「ナビゲーション社会」で、自分で考える機会がへっている
- 自分でルールを作ったり、予定を決めたり、頭を使うことが必要
- 「思考のファイル化」頭の中に分類して物事を覚える
- 整理の時間をおしまず、引出しの整理、カバンの整理をしておく ⇒ すでにできている習慣
- 書類の整理をすると、頭の中も整理される ⇒ すでにできている習慣
- テレビやパソコンばかりの生活を続けると、眼の動きが遅くなる
- 眼の動きが遅いと、人に声をかけられたとき、すぐにその人に焦点を合わせられない
- 話し相手にすぐに焦点を合わせられないと、最初の言葉を聞き漏らす
- 人に話しかけられた時に、パッと反応できなくなり、次第に、周囲の情報に疎くなる
- 1時間に1回は目(特にフォーカス機能)を良く動かすようにする ⇒ 1時間に1回、窓の外を見る
- 時間がある時は外に出て散歩し、目のよく使う(音楽プレイヤーを使用しない) ⇒ 時間のあるときはできる限り実施したい
- ラジオなどで、耳から情報をとる訓練をする ⇒ 車内では、音楽を聴かず、ニュース番組、トーク番組などを聞く
- 人に伝えることを前提として、情報を取る
- メモを取りながらテレビを見る
- ブログを書く ⇒ すでにできている習慣
- 家族や友人との雑談も記憶力に対して有効 ⇒ 家族との時間を多くもつ
- メモを用意して、そのキーワードをたどりながら、慣れない話を長くする
- 写真を用意して、それを示しながら、表現を膨らましていく
- 表現力豊に話をすることは、脳機能を高めることに有効
- 表現を豊にするには、いくつかのバターンを身につけ、訓練することが有効
- ①話し相手の聞きそうな質問を考えて話す ②メモを用意する ③風景を思い浮かべる
- たとえ話を混ぜながら話そうとすると、脳が総合的に鍛えられる ⇒ スピーチの場では、たとえ話を入れる
- 高血圧や糖尿病は脳機能を低下させる
- 脳の画像検査により、病気を発見するだけでなく、問題の機能もわかる
- 自分がした失敗を分析すると、脳の問題が見えてくる
- 脳の問題を分析するためには、まず、自分の失敗を記録する ⇒ このブログに自分の失敗を記録する
- 創造力は脳の総合力
- アイディアは情報の組み合わせ、無から有は生み出せない
- 書くことによって脳に刻み込み、まとめをしながら考える
- 活動をマルチにして人生を楽しむ ⇒ 水泳、ブログ(読書)以外の趣味を見つける
- 意欲を高めるには、自分の行動と結果を評価してくれる人が必要
- 生活のどこかにダメな自分を見せる場面があると、評価のハードルが下がり、評価されやすくなるため、意欲は高まる
まず、気になったのは、習慣7 注意力を高める です。この章は私のために書かれていると思いました。家に帰れば、テレビかパソコンのどちらかの前に常にいますし、相手の最初の言葉を聞き逃すことは日常的におきています。この本を読むまでは、耳がわるいためと思っていましたが、注意力が散漫なためだと気づきました。
習慣15 意欲を高める では、「自分の行動と結果を評価してくれる人が必要」とあります。今までは、人の評価を気にしない、ということが、メンタリティとしてはよいことだと思っていましたので、戸惑いました。悪いことは気にせず、よいことは意欲を高めるために必要、と解釈することにしました。何事も、行き過ぎはよくないということです。
全体を通して、自分ができているところと、できていないところが、はっきりしました。赤字の項目を実践することにより、脳を鍛えて行きたいと思います。
著者紹介
築山節プロフィール 1950年、愛知県生まれ。日本大学大学院医学研究科卒業。埼玉県立小児医療センター脳神経外科医長、財団法人河野臨床医学研究所附属第三北品川病院長を経て、同財団理事長。医学博士。脳神経外科専門医として数多くの診断治療に携わる 脳が冴える15の習慣―記憶・集中・思考力を高める (生活人新書)
http://dreamnlp.sblo.jp/article/17813... より抜粋
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